学習会報告
2014年8月10日(日)席田公民館にて「むしろだ地域ぐるみ家庭教育支援」主催の学習会を開催いたしました。
当日は、長年にわたり不登校の保護者支援をされてある『不登校よりそいネット』実行委員長の長阿彌 幹生氏を迎え、『むしろだ地域ぐるみ家庭教育支援』のメンバーと席田校区の民生委員さんと一緒に子どもたちの不登校の現状について学習しました。
「しゃべりん場」づくりについて
講師 長阿彌 幹生氏教育文化研究所 代表
1、 不登校・ひきこもりの現状は、全国で400万人の当事者で
30人に1人が悩んでいる。
①小学校2万人
中学校10万人
高校5万人 合計17万人(H24年度)
②ひきこもり 70万人(~120万人)年齢は40歳代まで
2、不登校やひきこもりの背景
①個別の理由:いじめ、学力不振、貧困、親の暴力、無理解、
その他(一人ひとり理由が違う)子ども達の中にあるストレス、
子どもがゆっくり自分らしく過ごす時間が失われている
②社会的理由:大人社会の利己主義の子ども達への反映
(大人の言動の子どもたちへの影響大)
競争主義・学歴主義・拝金主義等で私たちは、
無意識のうちに現代社会を覆っている利己主義に侵されている。
幸福度が高いデンマークでは、不登校、引きこもりがみられない。
暮らしに対する不満がないと不登校はおきないのではないか。
3、 では、どう対応するのか?
親や大人が利己主義的な生き方(考え方)から互恵互助的な生き方に
転換する。助け合っていく大人をみて子どもたちは、安心し信頼して育ち
子どもが幸せな人間になる。
幸せに生きるとは?どうしたらそれが実現するのか?
⇒身近なことから実践していく。
行政が何かをすれば不登校が治るものではなく、家庭の保護者の環境が
子どもに影響が大きいので保護者の対応は大切。
「親が変わるか、変わらないか」で子どもの運命が決まります。
(かけがえのないわが子なんだと思う。あたりまえの事が幸せと思えるよ
うになったら子どもがどんどん変わってくる。今までは、学校に行って
くれたら愛してくれる。行かなければ愛してくれない。このことから解放
されると自分のすなおな気持ちが伝わる。
→子どもが元気になっていく。親から愛されていると思っている子どもは
変わっていける。)
自分の考え方を正しいとして、行き方や考え方を見直そうとせず、
学歴主義、競争主義、拝金主義などの自分を苦しめる利己主義的な考え方
に執着して子どもを自分の思い通りにコントロールしようとしたりいつまでも
子どもの行き方を変えようとしてしまう。
( 子どもがどんなに苦しもうと、子どもが学校に行けば自分が安心出来る
からと、子どもの気持ちに気づけていない。)と子どもが元気にならない。
「しゃべりん場」のこれからを考える
「行きしぶりの子」およびその保護者への対応
①「行きしぶり」は不登校の前兆現象
②支援者として大切なことは、相談相手になること=気持ちに寄り添う
=傾(私心無く聴く)と受容*個人的なアドバイスはしない
③相談窓口の紹介及び同伴
学習会を終えて…お互いが助け合い、利己主義からの解放を大人が実践できると子どもたちにとって生きやすい社会になり、また子どもたちだけでなく社会全体が「なかよし」な関係につながって住みやすい環境ができていくと教えていただきました。解りやすく説明してくださり、また参加者からの質問にも丁寧に答えてくださり充実した勉強かいでした。毎回長阿彌先生の言われる「一度会ったら運の付き」の言葉通りこれからもしゃべりん場は寄り添って行ける会として開催していきたいと思います。
毎月西区の生涯学習課の主催で「不登校を考える親の集い」がありますのでお知らせいたします。